改造版リーマン多様体の提唱とリーマン予想に関する予想2
- S Y
- 2022年5月7日
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0.参考文献
1.トーラスの性質についての補足説明
前回の記事で、このように説明しました。
トーラスの性質
(1)ある関数における唯一の特異点の情報を有している
(2)任意の関数について、零点とトーラスの対応関係は、複素平面とトーラスの対応と同じ関係にある(関数を通して不変)
それぞれについて補足説明します。
(1)
ある関数で、特異点は「定義されていない点」、「あるいは発散する点」となります。そこをトーラスの中心とすることで、トーラス面と対応関係を持たないようにしました。
(2)
トーラスの中心以外に特異点がない場合は複素平面全域、特異点がある場合は中心から最短のもので、その距離を半径とする円内について考えます。
この時、関数f(s)に対して、固有の特異点と零点が存在します。ここで、2つの3次元空間を考えます。(Re(s), Im(s), Re(f(s)))、(Re(s), Im(s), Im(f(s)))の座標系を考えることができます。
そして、この点とトーラスの中心を通る平面上にて、この点を通るトーラスの接線を引きます。すると接点(a,b,c)がただ1組存在します。こうして複素平面と関数の情報をトーラスに変換できました。
ここで、Re(f(s))=Im(f(s))=0を満たすときのみ、複素平面P(s)のトーラスへの変換と同じ結果を得ることに注意してください。同時に、トーラスが動いていないことにも注意してください。
以上から、零点と特異点の情報は、関数を通して不変となっていることがわかります。
2.自明な零点
2.1 自明な零点とは?[2]
一般に、ゼータ関数は次の関数等式が成り立つことが知られています。

特にsin関数の部分が0になり、かつ他の項が発散しない条件の成立する、負の偶数(s=-2k, k:自然数)の時、ゼータ関数は自明な零点を与えることが知られています。
ポイント
リーマンのゼータ関数は、
負の偶数を零点として持つ
ということで、零点が負の偶数、特異点がz=1の情報を持つトーラスを作っていきましょう。
2.2 wz平面(負の偶数)
xy平面にて、原点を通る直線を引き、x軸とのなす角をθとします。この時、θ=0の場合にx軸と一致し、θ=π/2の場合にy軸と一致するような、動径方向の軸をw軸とします。この時のwz平面を考えることで、トーラスの断面を考察していきましょう。

上:図1、下: 図2
図1は、xyz空間において、特にxy平面に対してx軸とのなす角をθとするw軸の取り方を表しています。(x,y,z,wの交点は(1,0,0,0).)トーラスの中心は、(1,0,0,1/(cos(θ)))
図2は、実際にwz平面を考え、トーラスの断面を書いてみたところです。(w,zの交点は(-1,0).)
トーラスの長半径、すなわち太い部分を無視して円とみなした時の半径をεとしています。また、トーラスの短半径、すなわち太い部分の断面が実際は円で、その半径のことですが、これを1としています。これをwz平面に書き表したのが、下の図なのです。
今回は特に、θ=π、w: 負の偶数とした時の、各点におけるトーラスの接点と、接線とw軸のなす角φについて求めます。
2.3 w_pとz_pの関係式
図2において、2つの円があります。wについて正側を(I)、負側を(II)とします。
(I)の円の方程式

式1
円の中心は(-exp(-ε), 1)、半径は1の円です。
(II)の円の方程式

式2
円の中心は(-exp(ε), 1)、半径は1の円です。
式1と式2を同時に考えるために、一般化します。

式3
円の中心は(-α, 1)、半径は1の円です。
ここで、(w,z)=(p,0)を通る、トーラスの接線を考えます。以前の定義では、式1の円との接線を考えることで1対1対応となるように作りましたが、定義の仕方に依存してしまうので、ここは自然に任せて、両方考えておきます。
特にこの接線によるトーラスの接点を、(w_p, z_p)とします。
傾きについて、変化率と一致することから、次のようになります。

式4
また、円の接線から、傾きについて、次のように表すこともできます。

式5
式4と式5の等式を踏まえると、w_pとz_pの関係式を与えることができます。

式6
2.4 w_pについてとく
まずは、次のようにおきます。

すると、式3をβとγを用いて次のように変換することができます。

もとに戻すと、w_pについての式になります。

(I)の場合

式7
(II)の場合も同様に考えて、次のようになります。

式8
2.5 z_pについてとく
まず、w_pについて次のように考えます。

さて、z_pについて考えます。
(I)

整理すると、このようになります。ここで、テイラー展開より、

このように近似することが可能です。特にxがx=εyの時、二乗したら0になる程度に十分小さいとみなせるためです。

式9
(II)

これも同様に考えることができ、z_pについて解けます。

2.6 表をかいてみる
pが負の偶数であることに注意して、w_pとz_pについて考えてみましょう。
(I)について
(1)実部

(2)双対部

(II)について
(1)実部

(2)双対部

2.7 トーラスの断面円に関する、3次元極座標系の角度φについて
以下の図のような、角度φを定義する。

この時、φは、w_p、z_p、pに対して次の関係があります。

(I)の場合

(II)の場合

ここで、arctanについて、[3]より、

このように近似することができます。
(I)の場合

(II)の場合

特に、(II)の場合において、radian→degreeの変換をし、値が収束するまでpを大きくした場合、次のようになります。

また、(I)の場合において、radianの状態で微分値を取りました。微分値が収束しているので、近似値も、確かに収束していることがわかるかと思います。

3. 次回予告
非自明な零点に対しても同様に考えます。もしかしたら、類似点があるかもしれませんね。


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