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異なる2つの二項演算を"直交"させたときに現れる新たな"数"の性質に関する、係数を用いた調査

  • 執筆者の写真: S Y
    S Y
  • 2022年7月12日
  • 読了時間: 2分

0.定義

次のルールで表を埋めていきます。

異なる数x,yを考えます。あるマスにxが、その左隣にyがあるとします。これを数とみなし、左右方向に次元の低い演算(例えば足し算)を行います。右側を正として加法、左側を負として減法とします。上下方向に次元の高い演算(例えば掛け算)を行います。上側を正として乗法、下側を負として減法を行います。任意のマスに対してこのような演算の関係性が常に成り立っている表を考えます。


実は、このような演算の成立する数の組み合わせ(x,y)は複素数の範囲にも、二乗して0になるような双対数にも存在しないことは検算することで容易に解ります。

例えば、以下の2つの条件が生じます。

このとき、2変数ですから、本来、解は一意に定まるはずです。しかし今回は、x≠yという制限から、x=y=0になりません。また、双対数とすればεの係数は0となり、やはり0となってしまいます。すなわち、x=y=0を認める必要が出てきますが、x≠yという制限から、やはり解として不適です。


こうして、(x,y)が新たな"数"であることがわかりました。


今回の目的は、次元の異なる2つの二項演算により生じる新しい"数"について、この係数を考えることで、二項演算どうしの性質を定量的に調べます。


1.0段目

0段目は、xとyが隣り合う状態で存在する段のことです。すなわち、表を作る際に最初に書かれる段のことです。ここの性質を見ていきましょう。

数列は次のように続きます。

y, x, (x+y), (2x+y), (3x+2y), (5x+3y), (8x+5y),...(a_n(x)+(a_(n-1)(x))

ここでa_kは、k番目のフィボナッチ数です。

係数行列は2*∞の次元を持ちます。

他の段と比較するために、行列式により1*∞の次元に変換し、数列化してみます。すると、(-1,1,-1,1,...(-1)^(n+1), ...)となります。


2.1段目

1段目は、フィボナッチ数を用いていつでも次の関係を満たします。

次のように整理できます。

以上から、係数行列は3*∞の次元を持つことがわかります。

ここで、同様に行列式を用いて1*∞の数列を考えます。

n番目において、次のようになります。

これをエクセルを用いて計算すると、偶数の時、40、奇数の時-40となります。


同様にして、N段目の係数行列を考えると、おそらく、a_(4N-3)*a_(4N-2)を絶対値とする数が、正負を変えていって交互に現れると予想できます。


さらに、まだ検証してませんが、-N段目の係数行列を考えると、a_(4N-3)*a_(4N)を絶対値とする数が、正負を変えていって交互に現れると予想できます。


3.まとめ

"代数的数"かつ、複素数や双対数の範囲に含まれないような数に対して、係数行列を作ることによりフィボナッチ数でその性質を調べることができました。





 
 
 

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