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改良版SEIRモデルによる新型コロナウイルス感染症の感染モデルと弱毒化指数の計算方法

  • 執筆者の写真: S Y
    S Y
  • 2022年1月26日
  • 読了時間: 2分

0.参考文献


1.先行研究の紹介[1][2]

先行研究に、SEIRモデルというのがあります。これを、より高度な数学を使ってもっと現実的なモデルに応用したものが、参考文献[1]です。この記事よりは圧倒的に信頼度が高いと感じます。ご覧ください。

さて、SEIRの解説をします。

S: Susceptible(健康・感染のリスクあり)

E: Exposed(潜伏期間・無症状)

I: Infectious(発症者)

R: Recovered(免疫獲得者)


この時、以下の微分方程式が成り立ちます。


2.改良版SEIRモデル

今回はSEIRモデルを少しいじって遊びたいと思います。SEIRモデルで突っ込みたいのは、ウイルスが弱毒化(=変異)することを考慮していないことです。また、ワクチン接種による免疫獲得を考慮していません。(※今回はワクチンによって引き起こされる新たな病気は系に含めないとします。)



新たに、弱毒化指数m: Mutation(変異)が時間依存することを仮定して導入し、さらにこれが今までの方程式で使われていた係数に対して、mの関数であるとみなして改良します。ただし、mの定義として、弱くなるほど値が小さくなるとします。

ここで定数はいずれも正としています。意味は、弱くなるほど人体に適応するため感染しやすく、治りやすく、発症しにくくなると考えています。



また、ワクチン接種による影響も考慮します。Xからのワクチン接種による免疫獲得速度係数をv_xと表すことにします。(X=S,E)。ここでは、感染者にワクチンを打つことはないと考えています。




以上を相関図にまとめました。

以上を踏まえて微分方程式を立てると、以下のようになります。

例えば、既知の情報(感染者数=I、濃厚接触者数~E、ワクチン接種速度~v_S、v_E、非感染者数=N-R-E-I)から係数を決定することで、反対に今後の感染者数を予測することもできます。さらに、弱毒化指数と対応して適切に考察することで、どれだけのレベルの感染対策が必要になるかも評価することができるでしょう。


3.まとめ

今回は、比較的単純なSEIRモデルを用いました。その意義は弱毒化指数の導入にあるので、以上に述べたことがそのまま適用できるとは限りません。しかし、最新のモデルに対して弱毒化指数を定義している文献は見当たらないので、そのようなモデルと融合することで、より意義のある感染症対策ができるようになると思われます。

 
 
 

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