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四次元ポケットの理論設計

  • Yume Isioto
  • 2022年6月4日
  • 読了時間: 5分

0.参考文献

[1]https://ja.wikipedia.org/wiki/四次元ポケット

[2]https://www.youtube.com/watch?v=7I3DGQgnL7o

[3]https://studyu.jp/feature/theme/superstring_theory/

[4]https://club.informatix.co.jp/?p=3702


1.四次元ポケットとスペアポケット

 四次元ポケットとスペアポケットは、ドラえもんやドラミちゃんのおなかにくっついていたり、押し入れの奥に隠して(バレバレ)ある、ひみつ道具を保管するポケットとして登場します。

 重要な性質は以下の3点です。

・3次元の物体ならば、ポケットの、3次元空間から観測したサイズによらず無限に収納することができる

・ポケットに入った3次元の物体は、互いに物理的干渉を受ける/与えることができる

・任意のポケットからただ一つの四次元空間にアクセスできる


 1つ目は、おそらくドラえもんを見たらわかります。

 2つ目は、映画ドラえもん「のび太の魔界大冒険」にて、石化したドラえもんとのび太が、ポケットの中にいた時に、月光灯を使って石化を解いたシーンがあります。月光灯を取るために別のひみつ道具をうまくぶつけることでスイッチを入れました。ひみつ道具が互いに運動量保存則と光速度一定を守っていました。

 3つ目は、スペアポケットの性質、すなわちドラえもんの四次元ポケットと同じ四次元世界が広がっていることを意味します。


 この記事では、特に3番目の性質に注視して、観測可能な3次元(時間を含めると4次元)世界の任意の軸に対して、それぞれ唯一の3次元双対数空間(簡単に言えば、極微小空間)が存在し、これは観測可能な3次元の軸での値によらないことを説明します。


2.弦理論とD=10(次元)

一般な物理現象を説明する理論として、弦理論が候補に上がっています。その理論に対して、「この世はどうして3次元(時間も含めると4次元)なんですか?」と聞けば、ゼータ関数を駆使して「違うよ。本当は9次元、時間も含めると10次元、もっと言うと、この理論の根本的な弦についての性質を踏まえると、11次元が正しいんだ。」と言い返してきます。

超弦理論によれば、「光子の質量は0である」という基本原理と、「この世界の次元D」は以下の関係式にあります。

 左辺は光子の質量であり、すなわち0になります。右辺が0になるためには、Dが10である必要があるのです。


3.双対空間と複素数

ここで、双対数について復習します。ε:双対数として、次の定義にあります。

ε≠0、ε^2=0

工学の世界では、「2乗以上は0と近似する」と言う計算方法がありますが、要するにこれです。双対数では、以下の関係式が成り立つことが知られています。

exp(ε)=1+ε、exp(iε)=1+iε

この関係式から、特異点を除く複素平面全体を、特異点を中心としたトーラスに一対一対応を用いて射影空間を作り出せることがわかります。詳しくは私の書いた別の記事をご覧ください。

ここで気づくことは、1次元の情報をもつ実数に対して、よりミクロな世界(双対数を含めた空間)を観察すれば、「元の実数情報」、「虚部の情報」、「トーラスの高さ方向の情報」の3次元の情報が得られることです。

 さらに、こうしてトーラスに全情報を与えると、まだ入力可能な量の、半分しかデータが書き込まれていないことがわかります。(トーラスの外側のみ入力済み)。もう反対側には、実数に対応する、互いに平行な「双対数空間」を与えることができるわけです。

 さて、我々の認知する世界は3次元ですから、このようなミクロな世界にある3次元空間があと3つある、と考えられます。

 以上から双対幾何学の観点から、9次元世界を表せると予想できることがわかりました。


4.ε_iの一意性

 一つ問題があります。それは、「実数情報の特異点が複数ある場合に、2つのトーラスができるが、それぞれ異なる双対数空間を与えるか?」という問題です。

 結論から言うと、共通する双対数空間を与えます。

 超弦理論の観点から言えば、そうでないとD =∞となります。各地点に対応した異なる双対空間を、無数に考えられるためです。

 また、観測者が双対数空間を観測したとき、その点は「時間の誕生した情報」を持ちます。(ホーキング博士の考え方です。) 光速度不変の原理から、時間は観測者にとって唯一の光時計で計測できるため、双対空間は観測者により一意に定まるのです。

 わかりにくいようなので、背理法を用いると、

・ホーキング博士によれば、光時計による時間の原点は双対数空間に存在する

・観測者は光時計を唯一持ってる(光速度不変の原理)

・双対空間が一意に定まらないならば、観測者は無数に光時計による時間の原点を持つ

・これは光速度不変の原理に反する

 こうして、各実軸に対して双対空間は唯一であることが証明されました。

 ところで、双対空間が唯一なのであれば、異なる特異点に対して共通の双対数空間を与えることができます。つまり、テレポーテーションを説明しているわけです。

 このことは、量子テレポーテーションとして説明されています。

 また、以下の重要な結果を得ます。

 「光速度不変の原理に従い、3次元において物理現象は、光速度を超えて物理情報を伝播することはできず、またこの原理に従い、量子の物理現象は、任意の実数距離で物理現象を伝播することができる。」


5. 量子情報化による四次元ポケットの収納の原理

 ではいよいよ、四次元ポケットの原理を説明します。

まず、四次元ポケットに入った物体の物理情報は、各軸(x, y, z)ごとにそれぞれの双対空間(ε_xx,ε_xy,ε_xz),(ε_yx,ε_yy,ε_yz),(ε_zx,ε_zy,ε_zz)に保存されます。

 双対空間は、任意の(x、y、z)に対してそれぞれ一意に定まりますので、一度四次元ポケットに保存すれば、別の場所で再度四次元ポケットを使っても、別のスペアポケットを使っても、全く同じ道具が返ってくるわけです。

 また観測者が四次元ポケットに入った場合、(時間軸を含めた3次元+1次元=4次元)しか知覚することは出来ないので、単に基とは別の時空が広がっているかのように見えるだけとなります。


6. 別のひみつ道具への応用

 テレポーテーション関連のひみつ道具に応用できます。どこでもドア、どこでもまどなどに応用できそうですね。

 さらに、量子の情報が、空間情報だけでなく時間情報においても確率的な性質を持っているのだとすれば、(どう制御するかは不明ですが、と言うよりむしろ、ランダムになりそうですが、)到着時刻不明な時間旅行を楽しめるかもしれません。つまり、タイムベルトに応用できそうですね。

 

 
 
 

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