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ヴァンティーンゲムの結果はウィルソンの定理と同値であろうか?

  • 執筆者の写真: S Y
    S Y
  • 2022年8月9日
  • 読了時間: 2分

0.参考文献

[1] 「数論<未解決問題>の事典」 リチャード・K・ガイ著 金光滋訳 朝倉書店

2010年11月5日初版出版 p.55


1.ヴァンティーンゲムの結果とウィルソンの定理

ヴァンティーンゲムの結果は以下の通りです。

これが成立するpは素数であり、かつ素数でなければこの結果を満たしません。

一方、ウィルソンの定理は以下の通りです。

これが成立するpは素数であり、かつ素数でなければこの結果を満たしません。

両者は非常に似ていますから、いずれの主張も同値であるだろうとする主張があります。さて、この主張は正しいでしょうか?


2.ウィルソンの定理と石音のΓ関数の定理

ウィルソンの定理から類推して、Γ関数について次の定理が成り立つことがわかります。

石音のΓ関数の定理

任意の自然数nに対して有限個の素数p_iが存在し、Γ(n)を、∏(p_i, t_p, Γ(p_I)^t_p)で、一意に与えられる。

これは、自然数nが一意に素因数分解できることと同値です。


3.ウィルソンの定理とヴァンティーンゲムの結果が同値であるための素数の構造的性質の一致性について

素数の性質として、自然数の素因数分解一意性があります。ウィルソンの定理も、本質的には自然数の素因数分解一意性によります。素数の構造的性質の一つ、素因数分解一意性がヴァンティーンゲムの結果の本質となっていれば良いです。


すなわち、次の計算が可能であれば良いです。

ですが、小さい数nから確認していこうとすると早速、n=4でこれができないことに気づきます。


この結果から、ウィルソンの定理とヴァンティーンゲムの結果が同値ではないことが、素数の構造的性質の不一致から確認することができました。


 
 
 

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