パラメータベクトルを用いた、フェルマー・ワイルズの最終定理に対する考察(1)
- S Y
- 2023年1月25日
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更新日:2023年1月26日
0.参考文献
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1.フェルマー・ワイルズの最終定理[1]
nが3以上の自然数であるとすれば、x^n+y^n=z^nを成り立たせる自然数の組み合わせ(x,y,z)を与えることはできないとするものです。言い換えると、これを成り立たせるパラメータベクトルt, x=x(t)、y=y(t)、z=z(t)は存在しないという意味になります。
2.原子ピタゴラスの定理におけるパラメータベクトル表示[2]
自然数からなるパラメータt=(m,n)を用いて次のように定めると、任意の原子ピタゴラス数を与えることができます。

3.パラメータによる微分を定義する
次のような1*2行列を考えます。

これがパラメータです。この時、次のことに気づきます。

微分した2つを合わせて2*2正方行列を考えると、これは単位行列になることがわかります。

そこで、今まで(ある意味でベクトルを変数とみなした状態で)計算してきた、∂/∂tというのを、きちんとパラメータの側面から次元を上げることで、次のように定義することができることがわかります。

すると、最左辺は次のように書き換えることができるでしょう。

この事実をもとに、ベクトル微分を次のように表すこととします。

4.原子ピタゴラス数のパラメータt(m,n)による微分の結果と停留点に関する問題
2章で示した、原子ピタゴラス数のパラメータについて、パラメータ微分(ベクトル微分)をすれば、次のようになります。

ここで、次の問題を考えます。
「任意の原子ピタゴラス数を与えるパラメータを導出せよ。このパラメータはただ一つであることも示せ。」
これは、次のように言い換えられるでしょう。

「関数f(x,y,z)=x^2+y^2-z^2の停留点かつ変曲点となるようにパラメータを与えよ。」
ある点が、停留点かつ変曲点であるとき、そこでは関数は定数ベクトルとなります。つまり、0か、定数となります。0となることを確かめるには、実際にパラメータを代入することでわかりますから、言い換えることができるのです。
そこで、原子ピタゴラス数について、実際に計算して確かめてみます。
まずは、停留点から考えます。

確かに、0となることがわかります。

こっちも、確かに0となることがわかりました。
5.自然数x, yの線形和、z=x+yのzは自然数か?そのような(x,y,z)の組み合わせはどのくらいあるか?パラメータは必要か?
自然数は、ペアノの公理に従う数ですから、zも当然自然数となります。
これでは、パラメータに関して、よくわかりません。
まず、自由度は2ですから、パラメータの数は2つであることがわかります。また、パラメータの次元は、元の計算、z=x+yでは1次なので、最大1であることがわかります。以上から、次の数式を仮定します。

この時次のようにして、パラメータ微分を考えられます。

結局、文字が置き換わっただけで、同じ問題になります。すなわち、x+y=zを探そうとして、a1+a2=a3、b1+b2=b3を探そうとすることと同じになります。
2階微分は、a1, a2, a3、b1, b2, b3が定数ですから、0となります。
以上の結果より、パラメータは不要で、x,yが任意の自然数で良いことがわかりました。
次回は、3次の場合について考えます。


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